包括的がん専門医師・歯科医師養成コース
岡山大学 医員 (国内留学中)
田上 幸憲(長崎大学) 医師
私は、2023年度に、長崎大学の「包括的がん専門医師・歯科医師養成コース」を修了しました。私は、大学院に入る前は消化器外科を専門として胃癌、食道癌、大腸癌の診療を行ってきました。主に手術や抗癌剤治療等の癌治療に携わることが多かったのですが、今回がんプロコースに入学することで、緩和医療や在宅診療におけるがん診療等を学ぶことができ、急性期病院では経験できない部分を知ることできました。今後もがん診療に携わる医師として新たな引き出しが増えて成長することができたと実感しております。
また私は、がんプロコース在籍中に消化器外科専門医、がん治療認定、食道科認定医の資格を取得しました。日進月歩で発展していくがん診療においては、特に化学療法の分野で次々に新しい治療薬、レジメンが誕生しており、そういう中で化学療法室のカンファレンスに参加したりすることができ、最新の知見を学ぶことができました。また専門医資格の取得は、自分のこれまで知識を整理しブラッシュアップする意味でも重要であると考えます。がんプロコースで幅広いがん診療領域の学びながら、専門医試験の勉強を平行して行うことができ、理解がより一層深まったと考えます。 現在、私は岡山大学の消化管外科(食道外科)に国内留学して食道癌診療に関して修練しております。食道癌手術は手術症例数が少ない施設とハイボリューム施設との格差が大きい領域と考えます。同じ大学病院として地域医療における役割も近い施設であり、かつ全国でも代表的なハイボリューム施設として多くの食道癌手術行う岡山大学で学んだことを将来的に長崎に還元し、今後の長崎の食道癌診療に携わることができるように、今後も精進して参りたいと思います。
(2024(令和6)年10月掲載)