次世代の九州がんプロ養成プラン

修了者の声VOICE

研修医・大学院一体型がん専門博士養成コース

熊本大学消化器外科・助教

伊東山 瑠美(熊本大学) 医師

私は、2019(令和元)年度に、熊本大学の「研修医・大学院一体型がん専門博士養成コース」を修了しました。

私は、自分の専門としたい膵癌の研究に取り組みました。膵癌が乏血性腫瘍であるにも関わらず、現在も最も予後不良ながんの一つである原因として、自己増殖能を生むための特殊な代謝経路を有しているのではないかという観点で研究を行い、学位を取得しました。

基礎研究を通して臨床の場ではなかなか触れ合うことのない方たちと一緒に仕事をすることができ、がん治療の進歩には数えきれないほどたくさんの人たちの努力があることを改めて実感しました。

また、コース在籍時にはがん治療認定医や消化器外科専門医の資格も取得しました。資格取得のために座学を行うことで、現在の診療に役立つ知識を整理することができました。

現在は、熊本大学消化器外科で臨床に戻り、主に肝胆膵領域疾患の治療を担当しています。外科医ではありますが、手術はあくまでも治療の一つのオプションとして、その患者さんにとってベストな治療をきちんと提案できるよう心がけています。 今後は、目の前の患者さん一人一人に向き合いながら、膵癌の予後改善のための研究に色々な形で携わっていきたいと考えています。

(2024(令和6)年4月掲載)

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