次世代の九州がんプロ養成プラン

修了者の声VOICE

熊本大学 研修医・大学院一体型がん専門博士養成コース  令和元年度修了者

現職 熊本大学 消化器外科・医員

岡留 一雄(熊本大学) 医師

私は熊本大学大学院消化器外科学に所属し、2019(令和元)年度に熊本大学の「研修医・大学院一体型がん専門博士養成コース」を修了しました。

初期臨床研修終了の後、平成26年に熊本大学大学院消化器外科学に入局し、熊本大学病院の他、様々な市中病院において消化器外科の知識および技術を修練させて頂きました。そして医学部学生の頃より、臨床だけでなく研究も出来る医師になりたいと思っていたこともありますが、診療の中で生じてくる様々な疑問に対して、どのようにすれば解決できるのかを系統的に学びたいという思いが強くなり、平成28年に熊本大学の「がん専門博士養成コース」に進学しました。

このコースでは自分の専門分野である消化器だけでなく、その他の領域のがんに対する知識の習得も求められるため、がんの研究に対して幅広い視野からのアプローチが可能となる研究の基礎を身に付けることが出来、大変有意義であったと思っています。私は食道癌における腫瘍微小環境のさらなる解明をテーマにして研究を行い、様々な栄養指数や骨格筋量と腫瘍浸潤リンパ球数との関連、癌細胞によるIL-4やPD-L1/L2発現と腫瘍微小環境との関連について解析し、食道癌におけるPD-L2およびPD-L1発現の検討のテーマで学位を取得致しました。

また 大学院へ進学するメリットとして、研究成果を様々な学会で発表する機会が多く、海外へも行くチャンスがあることが挙げられます。私自身は大学院在学中に3度、国際学会(47th World Congress of Surgery 2017 in Basel Switzerland, 16th World Congress of the ISDE 2018 in Vienna Austria, AACR annual meeting 2019 in Atlanta USA)で発表する機会に恵まれ、海外へ目を向ける事の重要性について改めて認識致しました。

現在は大学院生の時の研究テーマを継続しつつ、国立療養所菊池恵楓園で臨床にも携わっており、研究と臨床の両立をさせて頂いております。今後は消化器がんの診療の進歩に少しでも貢献出来るように研究と臨床の両方の視点から精進したいと思います。

(2020(令和2)年8月掲載)

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