次世代の九州がんプロ養成プラン

修了者の声VOICE

大分大学・ゲノム医療研究者養成コース  平成30年度修了者

現職 大分大学医学部付属病院 腎臓外科・泌尿器科

岩﨑 和範(大分大学) 医師

私は、2018(平成30)年度に、大分大学の「ゲノム医療研究者養成コース」を修了しました。

私は、2012(平成24)年に大分大学医学部腎泌尿器外科学講座へ入局し、同年大分大学大学院医学系研究科博士課程に入学するとともに本コースを履修することとなりました。大学院および本コースでは大分大学医学部生体構造医学講座、濱田文彦教授ご指導のもと前立腺癌細胞の低酸素環境下における動態やゲノム異常について研究を行い、論文発表を行うことができました。履修中、日本泌尿器科学会専門医を取得することができ、2016(平成28)年には研究内容を西日本泌尿器科学会 young urologist research contestにて発表し優秀賞を受賞することができました。

現在、私は大分大学医学部附属病院、腎臓外科・泌尿器科で一臨床医として勤務しており、主に泌尿器がんの診療(手術、薬物療法、放射線療法)に携わっています。臨床医は日々の診療業務に追われ、がんの基礎的な動態や性質を学ぶ時間はほぼありません。しかし、我々臨床医が使用しているがん治療薬(抗がん剤や分子標的治療薬、免疫チェックポイント阻害剤など)はこのような地道な基礎研究を通して誕生しており、本コースでは基礎研究の重要性や意義を学ぶことができ、私にとって貴重な経験となりました。

今後は、本コースを通して学んだ基礎研究の知識を実臨床の治療の現場で応用していく一方で、臨床現場でしか得られない疑問や問題点、発見を基礎研究へ還元し、これからのがん医療の発展に少しでも貢献できるよう努力したいと思います。

(2019(令和元)年7月掲載)

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