次世代の九州がんプロ養成プラン

修了者の声VOICE

九州大学 先端医用量子線技術科学コース  令和2年度修了者

現職 久留米大学病院 画像診断センター・診療放射線技師

松本 和樹(九州大学) 診療放射線技師

私は、2020(令和2)年度に、九州大学の「先端医用量子線技術科学コース」を修了しました。

私が高校生の頃、祖父が前立腺癌を患いがん治療について調べていると、切らずに治す放射線治療の存在を知りました。そこから放射線治療に興味を持つようになり、また診療放射線技師を目指すようになりました。そこで、学会を中心に活躍なさる先生方が多数いらっしゃり、教育・研究ともに充実している九州大学大学院へ進学し、本コースを志望しました。本コース在学中はTomoTherapyを用いた放射線治療に関する研究に取り組んでいました。

本コースでは各分野で著名な先生方を外部から招き、粒子線治療や医療AIなど最新のトピックスについて学ぶことができます。自分の専門外の内容についても触れることができ、大変参考になりました。さらに本コースでは国際交流も積極的に行っており、私もインドネシアのDiponegoro大学で開催されたシンポジウムに参加させていただきました。初めて自分の研究結果を英語で発表するのは緊張しましたが、かけがえのない体験となりました。また、Diponegoro大学の大学病院を見学させていただき、海外の医療現場の現状と今後の動向について学ぶことができたことも非常に貴重な経験となりました。このような教育プログラムを通して、私は医学物理士の認定試験に合格することができました。医学物理士とは、主に放射線治療計画の最適化と検証などを行う者を言います。放射線治療に関する専門試験に合格できたことは、これから診療放射線技師として働く上で非常に価値のあることだと思います。

現在、私は久留米大学病院の画像診断センターにて主にCT撮影の業務に携わっています。また、当院では2018年度から新たに放射線腫瘍センターを開設しました。最新の放射線治療装置であるリニアックTruebeamとTomoTherapy Radixactの2台が現在稼働し、先進の放射線治療を患者様に提供しております。私も今後は放射線治療に携わりたいと考えており、本コースで得た経験と知識を活かし、多くの患者様のがん治療に貢献できる診療放射線技師になりたいと思います。

(2020(令和2)年9月掲載)

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