包括的がん専門医師・歯科医師養成コース
長崎大学病院 口腔外科・助教
三好 太郎(長崎大学) 歯科医師
私は、2024(令和6)年度に、長崎大学の「包括的がん専門医師・歯科医師養成コース」を修了しました。
私は、2016年に歯科医師国家試験に合格し1年間の臨床研修を経て、長崎大学病院 口腔顎顔面外科室に入局しました。口腔外科は抜歯など小手術をはじめ、口腔がんに対する治療や周術期口腔管理も行います。診療に携わる中で、医科との連携の重要性を実感するとともにそのためには自身にも全身管理を行うための知識が必要と感じました。その後、他施設にて救急科や麻酔科での研修を経験させていただき、さらに勉強の必要性を感じたため大学院進学に併せて本コースを選択いたしました。カリキュラムについては、がん診療に携わる様々な視点からの講義や実習が含まれており、中でも上五島病院での離島・僻地病院実習では大変充実した経験をさせていただきました。内科のチームに参加し、様々な科の先生とお話する機会や担当患者も配当していただくなど、知識の乏しい私にも多忙な診療業務の中で丁寧にご指導下さいました。一方で、医師や看護師の方から口腔内の問題について相談を受けることも多く、歯科の存在意義も僅かながらではありますが感じることができたことは今後の歯科医師人生の励みになると思います。
現在、私は長崎大学病院口腔外科で診療を行っております。本コースで学んだことは口腔がん診療のみならず、有病者の歯科治療・周術期管理にも活きてくると思いますので、今後も少しでも歯科医師として医療の発展に貢献できるよう励んで参ります。そしていつの日か、離島・僻地で歯科・口腔外科として診療に携わることができればと思います。
(2025(令和7)年8月掲載)