専門職養成コース がん看護分野 CNS養成
一般財団法人平成紫川会 小倉記念病院・看護部
髙津 康弘(久米大学) 看護師
私は、2023(令和5)年に、久留米大学院の「専門職養成コース がん看護分野 CNS養成」を修了しました。臨床の中で、ある1人の患者さんと出会いました。関わりの中で、自分の無力さを痛感し、がん看護の知識や技術を学び直し、患者の抱える「苦痛」を和らげたい、患者に寄り添い、希望を叶えるための看護を学びたいという思いから入学しました。
大学院では、教師や先輩のがん看護専門看護師(以後OCNS)とのディスカッション形式の講義また、がん看護実習を通じて、自身の今までの看護を振り返り、見つめ直す日々でした。その中で「看護」について、多角的視点から捉えること、そして論理的思考で物事を捉えることを学びました。今までいかに単一的で狭義な視点でしか物事を捉えられていなかった、ということに気付かされました。
現在私は、血液内科・耳鼻科の混合病棟で、がん患者を「看護」することを意識しながら、患者と家族の希望に寄り添い、実現できるように日々働いています。また個人でできることには限界があるため、患者と家族の抱える課題を捉え対応できる多職種連携によるチーム医療が提供できるように、チームの調整に日々奮闘しています。 今後は大学院での学び、大学院で出会った教師や先輩のOCNSの助けを借りながら、患者とその家族が病院でも地域でも、どこであっても安心して生活できる環境とは何かを考え、患者・家族の希望に寄り添うために必要な「看護」とは何かを探求していきたいと思います。
(2024(令和6)年8月掲載)