次世代の九州がんプロ養成プラン

修了者の声VOICE

研修医・大学院一体型がん専門博士養成コース

University of Texas, MD Anderson Cancer Center GI Medical Oncology・Postdoctoral fellow

山下 晃平(熊本大学) 医師

私は、2019(令和元)年度に、熊本大学の「研修医・大学院一体型がん専門博士養成コース」を修了しました。

医学部学生のときに外科学に興味が湧き、初期臨床研修後の2014(平成26)年度に熊本大学大学院消化器外科学に入局しました。外科医としてがん診療に携わる中で、外科治療を含む集学的治療の重要性を学び、がんの進展や転移機序さらに治療メカニズムをより深く学ぶことで患者さんに還元したいとの思いで熊本大学のがん博士養成コース(がんプロコース)に進むことにしました。

私の在籍中の研究テーマは、免疫チェックポイント分子PD-L1の胃癌における腫瘍不均一性に関するものでした。実臨床におけるクリニカルクエスチョンからの研究テーマで、実験結果からどんどんと研究内容を深めていくことができ、大変充実した研究期間でした。さらに、在籍中には胃癌手術後の再建方法と術後栄養指標に関する臨床研究も行いました。このコースで臨床研究・基礎研究いずれにも従事することができたことは、今後のがん診療においての大きな財産となりました。また、がん治療認定医の試験では、最先端かつ網羅的ながんに関する知識が必要であり、本コースの講義はとても役に立ちました。 現在、私は米国テキサス州ヒューストンにありますMD Anderson Cancer Center GI Medical OncologyでPostdoctoral fellowとして上部消化管癌のトランスレーショナルリサーチに取り組んでいます。日米のがん診療の違いや最先端の治療や研究技術を学んでおり、この経験を今後のがん診療に活かしていけるよう日々精進していきたいと考えています。

(2024(令和6)年4月掲載)

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